2019年春の愛媛県議選挙
 
2019年春の千葉県議選挙
 
どちらも現職が大量当選するチットモ盛り上がらない選挙でした。無投票当選の選挙区がいくつもありました。
 
千葉では、台風15号の次の台風が到来しても、まだブルーシートが外せません。
 
選挙で選ばれる議員・知事・市長は、落選するリスクが現実味を帯びなければ絶対に動きません。
 
今回の黒塗り忘れについて愛媛県議が動かないのは、非常に単純なメリット・デメリット論からです。
 
・全国区のニュースになった黒塗り忘れの失態を議会で追及することで次の選挙で得票を上積みできるメリット
・黒塗り忘れの失態を議会で追及して中村知事から睨まれて予算要求で干されるデメリット
 
メリット・デメリットを両天秤にかけて、追及するデメリットの方が大きいと判断した愛媛県議ばかりだからです。
 
国会での野党議員の加計問題追及はピント外れです。萩生田さんが安倍総理を絶対に裏切れないことを分かっているから、大臣のポストを与えたのです。開設前の瑕疵を理由にして、いったん開設した獣医学部を廃止するのは無理です。とっくに獣医学部が開設した後になって、学部新設計画段階で、萩生田さんが学部新設要件にどんな介入をしていたのかを取り上げても時間のムダです。一の子分の萩生田さんの過去の瑕疵を認めれば、安倍総理自身が辞めなければならなくなるからです。
 
ただし、付け入るスキが無いわけではありません。加計学園にとっての最大の弱点は何か?
 
補助金を支出する今治市・愛媛県が一枚岩でないことです。加計学園問題が注目され始めた2017年春頃から、いくつかのターニングポイント・ブレークスルーがありました。
 
・愛媛県知事が「県の負担額は白紙」強調 2017年7月25日
 
・「首相案件」であることを裏付ける愛媛県文書を愛媛県が参議院予算委員会へ提出 2018年5月21日
 
・加計学園に説明責任を果たすよう求めた愛媛県議会の決議を受けて加計理事長が記者会見 2018年10月7日
 
・愛媛県が加計学園文書(今治キャンパス獣医学部設置経費内訳書)の黒塗り箇所を忘れて開示 2019年9月11日
 
これらの忘れようが無いニュースは、全て県知事・県議会・県職員が主体となって起きたニュースです。愛媛県に対しては、加計学園のコントロールが確実には及んでいません。県知事・県議会を動かして補助金支出をストップし、加計学園を兵糧攻めにすることが一番確実な戦略です。
 
2019年10月現在も、愛媛県から加計学園に対しての補助金支出は全て完了していません。年明け2020年の県議会で審議してからでないと執行できない残りの補助金支出があります。
 
補助金支出が完了してしまえば、加計学園が愛媛県に遠慮する理由がなくなります。
 
補助金支出をストップするための選択肢はどんどん狭まっています。
 
補助金の使途で最も大きいウェートを占めているのは、大本組・アイサワ工業へ支払った工事費です。
 
文部科学省に提出された「学校法人加計学園寄附行為変更認可申請書」
②設置経費の算出基礎表(様式第4号その2)の内、予算ベースでの工事費に関する契約書・見積書が全部不開示です(現在に至るまで)。
 
20191003_001
 
 
今回の黒塗り忘れで明らかになった設置経費内訳では、
支払金額の横にチェックマークが手書きされています。

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このチェックマークは、支払金額の根拠となる別資料と突き合わせて検認した証拠です。実績ベースでの工事費内訳書も必ず存在しています。
 
萩生田さんのクビなんか、どうでもいいことです。そんなツマンナイ ガス抜きよりも、最後の補助金支出が愛媛県議会の予算審議で可決される前に、これら工事費の内訳明細書を入手し大拡散することです。
 
補助金詐欺の動かぬ証拠が見つかれば、愛媛県議会は補助金支出をストップせざるを得なくなります。
 
工事費の内訳明細書が補助金詐欺追及の本丸であることは誰の目にも明らかなので、入手のハードルは非常に高いです。でも国会で粘り強く追及を続ければ内部告発が出てくる可能性はあります。それに期待するしかありません。
 
安倍総理のペースで補助金詐欺がどんどん進行してしまうのは、野党共闘がアホだからです。
 
ぼくは、昨年2018年秋に
 
5)愛媛県は加計学園への補助金はまだ全額支払っていません。来春に愛媛県議会の選挙があります。この選挙で野党共闘が過半数を確保すること。中村知事は強い方の味方です。野党共闘に勢いがあると見れば、加計学園への補助金の支出を県議会選挙後まで凍結します。
6)選挙まであと半年あります。野党共闘でクリーンな候補を擁立し愛媛県内でドブ板を展開すれば勝てます。そして愛媛県議会で過半数を確保した野党共闘が百条委員会を設置する。明らかに疑義がある島津理化(BSL3施設)や丸善雄松堂(図書)や大本組(工事代債権)の担当者を百条委員会で尋問する。
 
とツイートいたしました。残念ながら、愛媛県議会選挙は2019年春に無風で終わってしまいました。野党共闘で過半数の議席を確保し、自力で補助金支出をストップするチャンスが無くなりました。
 
最後の補助金が支出されてしまえば、他力でさえも補助金詐欺を追及するチャンスはなくなります。2020年3月頃までの僅かなチャンスを活かせなければ、安倍総理が4選されるか院政を敷くかどちらかになるでしょう。