2019年03月

前回の続きです。
 
以下「たられば」になりますが
 
産業廃棄物処分業者(株式会社レッグ)関係者から中村知事が献金・パーティー券・飲食・ゴルフなどの経済的な便宜を受けている証拠が見つかれば、加計学園の経営破たんの現実味が増します。
 
ぼくが愛媛県議だったら、まず(松井知事に対してと同様に)中村知事から「知事を辞める」という言質を県議会質疑でとります。
 
 
岡山理科大学の「大学の設置等に係る提出書類」のサイトによれば
 
2011年(平成23年)4月に設置された岡山理科大学工学部建築学科について
 
2011年5月1日現在の設置計画履行状況報告書が2011年7月末日現在に公表されています。
報告書の最終ページに
 
○ 設置計画履行状況報告書 
b 公表時期(未公表の場合は予定時期)    ( 平成23年7月末日  )
 
 
とあります。
 
2012年(平成24年)4月に設置された岡山理科大学生物地球学部生物地球学科も同じサイクルで公表されています。
 
 
ところが、岡山理科大学獣医学部について
 
2018年4月設置後から1年が経過しようとしているにもかかわらず、いまだに設置計画履行状況報告書が公表されていません。
 
設置後の履行状況が公表できなければ、補助金が何に使われているのかハッキリしません。
 
補助金の使途がハッキリしない状況では、県民の税金から補助金を支出できません。県議会で百条委員会を設置し、
加計学園・大本組・アイサワ工業・島津理化・丸善雄松堂関係者の尋問が完了するまで補助金支出は凍結です。
 
中村知事と株式会社レッグとの経済的な利害関係についての県議会での追及と並行して
 
中村知事から
 
「県議会で百条委員会を設置し、加計学園・大本組・アイサワ工業・島津理化・丸善雄松堂関係者の尋問が完了するまで補助金支出を凍結する。」
 
という言質も取り、中村知事を板ばさみに追い込みます。
 
中村知事が辞めるのなら、今後の補助金支出は白紙になります。加計学園のシナリオは大きく狂ってきます。
 
でも残念なことに、現在迄、中村知事と株式会社レッグとの経済的な利害関係については証拠がまったくありません。証拠がなければ、絵に描いたモチです。
 
加計学園を経営破たんに追い込み安倍総理を退陣させるには、愛媛県議会で野党共闘が勝利して、補助金予算を全て否決するのがベストですが、それ以外の選択肢もあるにこしたことは無いとも考えています。

月刊Hanadaの2019年3月号・4月号の記事では
 
中村知事が松山市長時代に産業廃棄物処分業者(株式会社レッグ)による大規模な環境汚染について必要な行政処分を下さなかったことについて取り上げられています。
 
株式会社レッグ関係者から中村知事が献金・パーティー券・飲食・ゴルフなどの経済的な便宜を受けていたかどうかについて、非常に残念なことに月刊Hanadaの記事では取り上げられていません。
 
なお、中村知事はゴルフもやります。

三菱商事の同期が当時の中村氏をこう評する。「根っからの体育会気質で、相手によって言葉遣いや対応を変えるようなことはしない人です。目の前の物事に対してはストイックで、たとえばゴルフに行くと、ラウンド中は一言も無駄口を聞かない(笑)。

中村知事は嘘に対して大変厳しい発言をしています。
 
一般論だが、真実ではないこと、偽りのこと、極論でいえばうそ、というものは、それを発言した人にとどまることなく、第三者、他人ををまきこんでいく。そういう世界にひきずりこむということにもなってしまうケースがままある。
 
 
市長や知事のような重職にある人間のウソについては、一般論よりも遥かに厳しい責任が課されます。
 
もし万に一つでも
 
産業廃棄物処分業者(株式会社レッグ)関係者から中村知事が献金・パーティー券・飲食・ゴルフなどの経済的な便宜を受けていながら、株式会社レッグによる大規模な環境汚染について必要な行政処分を下さなかったということが発覚したら、中村知事は自分から知事を辞めると思います。
 
松井知事の発言によれば
 
「森友学園理事長と二人で会食したり、森友学園を優遇する指示を出していたら、知事を辞めます。」
とのことです。
 
同様に中村知事も男のケジメを履行するでしょう。
 
(長くなりそうなので、以下次回に続きます。

愛媛県議会の定例会録画中継のサイトで、各議員の質問項目の概要が見られます。
 
選挙が近いので、加計学園への鋭い追及で名前を挙げようという議員がたくさんいることを期待したのですが、残念ながら福田議員の他は、社民逢坂と共産田中ぐらいしか取り上げませんでした。
 
ヴォリュームは少ないですが、田中議員の質問は重要でした(もう一歩踏み込んでほしかった)。
21分~と43分~あたりです。
 
「(二期工事の大動物実験施設棟などの)工事の進捗状況の確認や設計図面との比較のために県独自で岡山理科大学獣医学部へどれだけ立ち入り検査をしたのか?今後は立ち入り検査の予定があるか?」
 
という質問は鋭いです。
 
加計学園の説明責任なんかよりも、県民の税金の使途の方が遥かに重要な争点です。
 
「今治市へご意見伺いするだけの間接的な検査では、手緩い。県独自の直接調査が必要だ。」という主張には賛成です。
 
愛媛県としては「今治市の国家戦略特区を間接的に補助する」といいたいのでしょうが、愛媛県民の税金から直接的に支出されます。
 
「県民の税金を直接巻き上げるけれど、今治市を補助する間接的な性質の補助金支出なので県独自で調査しません。」
 
という考え方はスジが通らないと思いました。田中議員には愛媛県民の税金の使途に力強く踏み込んでほしかったです。
 
 
質疑のヴォリューム的には福田議員がイチバン熱心だと言わざるを得ませんでした。福田議員の質問には鋭い質問もあるのだけれど、「加計組長が中村親分を辱めたのがユルセナイ!」という考え方が根底にあることには共感できません。
 
(県民の税金の使途に関わる問題なのに)問題百出の加計学園に対して県が直接調査をしない理由から、中村知事も西本部長も逃げているということが明白になりました。
 
中村親分のメンツなんかよりも愛媛県民の税金の使途の方が遥かに重要です。大本とアイサワと島津理化について踏み込んでほしかった。
 
福田議員が、月刊Hanada2019年3月号と4月号の中村知事の告発レポートを読んだのかどうか気になります。
 
福田さんが「ウソはいけない」とそれほど考えるのなら、
 
「中村知事が松山市長時代に産業廃棄物処理業者 株式会社レッグ関係者から献金やパーティー券の購入などの便宜を受けたことがあるか?」
 
「中村知事は愛媛県の加計関連文書を公表したにもかかわらず、中村知事が松山市長時代の『株式会社レッグへの市議のうごめき』を示すメモの現物を公表できない理由は何なのか?」
という質問をしてほしかったです。
 
この告発レポートでは、非常に不自然なことに中村知事と株式会社レッグの経済的な利害の有無について(3月号でも4月号でも)言及されていません。万一中村知事が加計学園へ補助金を出さない場合の切り札を温存したい意図を強く感じました。
 
この告発レポートで言いたいことは、
 
「中村知事の松山市長時代の『部下のメモ』に信憑性が無いから、愛媛県知事時代の『部下のメモ』を持ち出して公表した愛媛県文書も信憑性が疑わしい」
 
ということです。
 
中村知事がクリーンな人物だとは思えないですが、愛媛県文書の公表には大きな意義があります。
 
中村知事の松山市長時代の環境汚染へのダーティーな対応を報道するのは公共性があると思いますが、「加計理事長が愛媛県文書を読んでいない」という発言に言及しないのはアンフェアです。
 
テレビの時代劇のような善悪の色分けがカンタンにできない現実の難しさを強く感じました。

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